カンジタってどんな病気?
カンジタとはカビ(真菌)のことをいい、膣や外陰部に感染する、特に女性に多い性感染症です。
再発を繰り返す恐れもある病気でもあります。
性器カンジダ症とは、健康な女性でも皮膚や消化管、膣内に常在菌のデーデルライン桿菌(かんきん)を保有していますが、通常であればこの常在菌が悪い菌の増殖を防ぐ浄化作用の働きをしますが、何かのきっかけでこの常在菌のバランスが崩れて症状を引き起こす原因となっています。
症状としては、カンジダ菌が増殖し、帯下と言われるおりものが白くなったり、不快なかゆみを生じたり、豆腐カスのようなものが膣内で見られるような状況のことを言います。
多くの性感染症は性交時に感染する傾向があるのですが、性器カンジタの感染確率はわずか5%程度と言われています。
男性が性器カンジダ症に感染した場合、男性がカンジダ菌を性器に保有しても、無症状の場合が多いと言われています。
しかし、包茎・糖尿病と言った病気を抱えていてステロイド剤を使用している男性には症状が出る可能性があります。
主な症状としては患部がカサつく、亀頭包皮炎という亀頭部あたりに白色苔が出る症状などが挙げられます。
また、男女ともにHIV感染者は高い頻度で性器カンジダ症との重複感染を引き起こしています。
カンジタの原因ってなに
一般の女性が常在菌として保有しており、何かのきっかけで発病するとご紹介しました。
そのきっかけとは、過度のストレスや疲労、風邪や生活習慣の乱れからくる抵抗力の低下する場合や抗生物質の使用、妊娠や糖尿病等による免疫力の低下、下着のムレなどが原因として挙げられます。
近年言われているのはビデで必要以上に洗いすぎてしまって常在菌の働きを弱めてしまう結果発病するというケースも認められているようです。
言ってみれば非常にデリケートな病気とも言えます。
また、女性の約20%が経験している特有の病気でもあります。
性器カンジダ症の特徴にむずむずとかゆい、掻痒感があげられますが、かゆいがために患部に引っかき傷を作ってしまう女性もその多くいらっしゃいます。
この性器カンジダ症を放置した場合、湿疹が広がったり、外陰部や鼠蹊部にひどい炎症を起こしたりと症状が悪化してしまうと完治が難しくなります。
性感染症全体に言えることですが、そのまま放置させておくと不快感は増幅し、さらに症状が悪化する場合がほとんどです。
ひいては別の病気を引き起こしてしまう可能性もあります。
カンジタの治し方市販薬の場合
市販薬の種類と用途のご紹介です。
クリーム剤や膣錠(膣坐剤)と言ったものがカンジダ症で使用する市販薬にはあります。
膣カンジタ を疑える症状の場合は腟坐剤を使用してください。会陰にのみ症状が集中している場合はクリーム剤を使ってください。
これら市販薬の効果は、かゆみなどの症状について、薬を使用し始めておよそ2、3日で効果が現れるケースがあります。
ただし、市販薬では改善されないケースもあり、ステロイドなどを使用して、症状が悪化するケースもありますので、その場合は薬の使用をすぐに中止して速やかに医療機関を受診してください。
カンジタの治し方医療機関の場合
強い不快感がなかったり、この程度で病院にいくのは少し恥ずかしいと思われる女性も多いはず、それでもいろんな病気の引き金にならないとも限りませんので速やかに病院にいきましょう。
病院では膣内や外陰部の症状やおりものの状態を膣鏡を挿入して検査し、膣カンジダと診断されれば、抗真菌薬のクリームや膣錠や膣坐剤で治療します。
毎日通院し、イミダゾール系の抗真菌薬を1日に1個投薬すると言いうのが基本的な治療法です。
会社員で毎日通院が難しい場合は、多くの病院は週に1度、膣錠を入れる方法をとっているいます。
効果はどちらも同じですので安心していずれかを選択することができます。
膣錠治療のほか、1日に2~3回塗る軟膏やクリームでの治療も行います。会陰の症状にクリーム・軟膏を使用しますので、おりものの症状などがある場合は腟錠や内服薬を使います。
カンジタは自然治癒出来る?
カンジタは自然治癒できるか、答えはノーです。
なぜなら、軽症の場合のカンジダ症であれば、自浄作用によって自然治癒する場合もあると言われます。
ただし、これは軽症であるという場合のみで、そのような場合の時は自覚症状もないケースで自然治癒するもの考えられます。
かゆみ、大量のおりものの不快感を感じている場合は軽傷とは言い難い場合がほとんどですので強く、医療機関の受診をお進めします。
カンジダの自然治癒方法はある?膣カンジダとは?原因と治し方まとめ
カンジタ菌は基本は女性の常在菌の一種、で誰でも起こり得る病気です。
症状が重篤でないことでご自分で勝手な判断をしがちな病気でもあり得ます。
患部のかゆみや大量のおりものが出るといった症状が出るともうそれは軽症ではないので市販薬ではなく、急いで病院で診察してもらいましょう。
性病科、婦人科、皮膚科、泌尿器科等で性器カンジダ症の検査や治療などで行うことができます。
とにかく異変を感じたら不快感を早く解消するためにも医療機関を受診しましょう。
性器カンジダ症が完治したという判断は、かゆみや大量のおりものなくなった状態で下されます。
しかし性器カンジダ症は日和見菌感染症という健康な人では発病しない弱い病原体が常在しているという感染症側面も持ち合わせているため、判断としてカンジダ菌が完治消滅したのではなく、少数ではあるけれど存在しているという状態。
誰でも病気になるリスクはあるんだという理解で日常生活をお過ごしください。